海の中　その４

今回は海の中で見た海がめのことである。
伊豆七島の新島で潜った時、それほど大きくない海がめが頭のはるか上を
ゆうゆうと泳いでいった。
泳ぎ方がなんともかわいらしく４本の足が丸い体から出て同時に水をかいている。
海がめは卵から生まれて一人前になるまでにほとんどが生き残れない。
厳しい生存競争である。
それゆえ海の中で見ることができたのはラッキーだったのである。

今日新聞にある旅行会社のツアー募集が載っていた。
世界遺産　屋久島　３日間　６４８００円
この時期しか見られません！！
海がめ感動の産卵
日本一の海がめ産卵地　屋久島の永田いなか浜で見学
昨年は海がめ遭遇率100％
一日目に見られなければ2日目に再チャレンジ！
もし２日ともかめ個体を見られなかった場合、５０００円返金いたします。

私は腹が立ってしまった。
かめの産卵をこんなふうに商魂たくましくするのか。
やっとのおもいで浜に帰ってきた海がめの大事な産卵の現場に旅行客が見物していいの？
もちろん注意深く、かめをおどかさないようにとか、、注意をうけるのであろうが。
人間の気配で産卵をやめてしまわないか？
懐中電灯でかめを照らすのであろうか。


いま海がめも受難で海に浮かんでるビニールをクラゲとまちがえて食べてしまい
死んだかめの胃から大量のビニール袋が出てきたと記事で読んだことがある。
日本の砂浜も護岸工事で砂浜がなくなると海がめは帰ってこられない。
海がめの産卵を見ることが保護への啓発になるのかもしれないけれど。
あるいはこの旅行客が支払うお金が保護に役立てられるのか、
しかしこのようなものに私はどうも納得がいかないのである。
涙を流しながら産卵するという海がめはこんな人間たちをどう思うのであろうか・・・

投稿情報: 22:11 | 個別ページ

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コメント

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時たまテレビで海がめの産卵風景を見ることがあります。dorinさんのご意見の通り、海がめは過酷な環境の中で必死に生きているんですね。人間は想像力を持って、海がめたちの心境を推し量って、行動するべきです。小生も、もう一度考えて見ます。

投稿情報: むさしの釣友会 | 2010年5 月 1日 17:03