2011年10月31日月曜日

不思議な視線


この絵画はオランダの17世紀の画家フェルメールの作品で
「真珠の耳飾りの少女」あるいは「青いターバンの少女」と言われる
作品の複製画です。
インターネットの通販で安価で手に入れられます。
購入したときは毎日この作品に見とれていました。

憂いを含んだ少女の瞳、何か言いたそうな濡れた唇、
黒の背景に黄土色の服と頭に巻いた青のターバンのコントラスト。
大粒の真珠が見事に光に反射している様。
振り向いた瞬間をとらえたのでしょうか。

やがてこの絵の不思議に気が付きました。
この少女の目と自分の目を合わせて、自分が歩いて移動して行っても
少女はづっと私から目を離さないのです。
右に行っても左に行ってもづっと私を見ている。
下から見上げても上から見下ろしてもづっと私を見ている。

これは何か絵画を描く時の手法なのでしょうか。
私は絵画を描いたことはありませんのでわかりませんが。



家の増改築のため飾っておいた壁からこの絵をおろし壁に
立てかけていました。
夜部屋に入りこの絵を見るとこの少女と目が合います。
ちょっと怖くなって目をそらしてまた見ると目が合います。
歩きながら目をそらさずづっと見ているとだんだんこの少女が
とても怖い目つきになってきます。
目を剥いてくるのです。
なんだかこの絵が怖くなってしまいました。

ある日主人が「この絵の少女にづっと見られているみたいだ」と言い出しました。
今は裏返しにして壁に立てかけてあります。
明るい陽の光の下で見る分にはいいのですが・・・
この絵を手放そうと思っています。
なんだかづっと見られているみたいで・・・
不思議な視線です。

2 件のコメント:

  1. 東京に来たばかりの頃フェルメール展が開催され,「牛乳を注ぐ女」を鑑賞しました.勿論,複製画を買い求め,家に飾ってあります.さて,この少女の絵は大変印象的で好きな絵のひとつです.手放すなんて惜しい感じがします.

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  2. takeさん、この絵本当は手放したくないのですが
    このミステリアスな視線がどうも気になってしまって。
    困っています。

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