私は昔から結婚式というとなにかアクシデントが起きると思っている。
今から30数年も昔の自分の結婚式の時は
式の数日前に美容院へ行く途中、顔を蜂に刺されて
結婚式の当日は顔半分が腫れていた。
生まれて初めて蜂に刺された時がなんだって自分の結婚式の前なのかと
腹が立ってしかたなかった。
おかげで文金高島田も似合わなかった。
その数年後、私のただ一人の妹の結婚式に私は出席することができなかった。
当日朝、ぐるぐるするめまいに襲われ起き上がることも出来なくなってしまった。
前日までに出席のための準備もすべて万端整えてあったのに・・・・
このまま死んでしまうのかと思うほどのめまいで
まだ生まれて数週間の次女や2歳になったばかりの長女を残して
私は死にたくないと思ったものだった。
しかし昼ごろになった途端、嘘のように症状は治まってしまった。
その時になって妹の結婚式に出られなかった悔しさがこみ上げてきたのであった。
その時から25年後、今度は次女の結婚式の数日前から
主人から重い風邪をうつされてしまった。
医者にも行ったが日に日に症状は重くなり高熱のため寝床から起き上がることもできずにいた。
自分の娘の結婚式に出席できない悔しさに私は布団の中で泣いていた。
しかし当日昼まで起き上がれなかった自分が
なんとか布団から這いだし身支度を整え夕方4時の結婚式に
ぎりぎり出席することができたのであった。
その時の私の顔は鬼気迫るものがあったと思う。
結婚式中、どうか倒れませんようにと祈るような気持だった。
無事に結婚式は終わったが今思いだしてもヒヤヒヤの結婚式だった。
そしてその4年後、甥っ子の結婚式に今度は遅刻してしまった。
当然時間の余裕を持って家を出たのに事故渋滞に巻き込まれてしまった。
親族からはどうしたのかとメールが鳴り、私たちもどうしようもできない悔しさで
イライラは最高潮に達していた。
やっと教会に飛び込んだ時は親族紹介が終わる寸前であった。
あわてて大汗をぬぐいながら最後に親族紹介の中に入れていただいたのであった。
みっともないやら恥ずかしいやら、式が終わるまで落ち着かなかった。
結婚式は早めに到着してご祝儀を渡しその場のおめでたい雰囲気を感じ
親族やあちらの親族ともご挨拶をしてついでにお嫁さんの支度を覗いたりして・・・・
なんて佳き日と、しみじみとお隣同士で会話して、カクテルなんぞ頂いて・・・
さあ親族紹介が始まりますのでこちらへ~と余裕を持って行くのが本当なのだ。
この結婚式の新郎は私の妹の長男である。
30年前に妹の結婚式に私は出席できなかったがその妹の息子の結婚式に
間にあったとはいえ「ああ、今度は遅刻かー」と悔しさより可笑しさがこみ上げてしまった。
ということで私はどういうわけか結婚式にはかならずアクシデントが付きまとう。
いづれまた招待されるであろう結婚式はこんなことの絶対に無いようにと
神様か仏様かにお願いするしかないのである。