2013年10月4日金曜日

400円のお礼

今日有料駐車場に車を停めようと入口に近づいたら満車で、
入口には5、6台の車が順番を待っていた。
しかたないので私も順番を待つことにして最後尾に並んだのであった。

ふと見るとすこし離れたところに赤い車が停まっていてボンネットが開いていた。
その持ち主らしい中年の女性と同乗していた高齢のお婆さんが
まわりでおろおろしていた。
そして駐車場の係員が何やら手助けしているようであった。

やがてその女性が、並んでいる前の車から順番に運転席の窓を
叩いて何かお願いしているようであった。
でも皆断っているらしく次に私の車の窓を叩いて
「すみません、バッテリーつなぐのお願いできますか?」と聞いてきた。
バッテリーを上げてしまったようだ。

「いいですけど、私はつなぎ方がよくわかりません」といったら
「あそこの係員の男性がやってくれるそうです」と云う。
そこで私は並んでいる列から離れてその車の正面に自分の車を持って行った。

自分のボンネットを開けたら係員が赤いケーブルを私の車とその女性の車に
繋いであっという間にその車はエンジンがかかった。
するとその女性は「ありがとうございます。お礼です」と
何かを窓から手を入れて運転席のダッシュボードに置いたのであった。
あっという間の出来事で「いりません」と言ったのですが
その女性は自分の車へ戻ってしまいました。

そして何をくれたのかと思ったら、ダッシュボードのスピードメーターのところに
ちょこんとお金が載っていた。
100円玉が4個であった。
この女性、「ほんの気持ち」を表したのだろう。
とっさにお財布の小銭を覗いたら400円しかなかったにちがいない。

その400円をみて一人で笑ってしまった。
でも困っている人さまのお役に少しは立てて良かった、良かった。
この400円をありがたくこの駐車場代に充てよう。
そう思ってまた駐車場の入り口に戻ったら
私の車の後ろに並んでいた運転手さんは
一部始終を見ていたようで私の車が入るスペースを
開けて待っていてくれた。

なんだか今日はちょっと気持ちの良い日であった。
400円のお礼にありがとう!




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