家の中で探し物をずっとしていた。
どこへいってしまったのかまったくわからない。
どうでもよい日常雑貨が見当たらない。
かかとソックスは私のような年配の女性は一年中必需品だ。
若い頃とはちがって「ひざ」も「かかと」もだんだんかさついて
就寝前はしっかりクリームを塗ってこのソックスを履いて寝る。
ところがこのかかとソックスの片方がどうしても見つからない。
これがないと困るのだからあきらめて買ってくることにした。
ところが今は時期的に置いていなかったり品切れだったりする。
店員さん曰く、「そろそろ暑くなるのでかかとソックスはここにあるだけです。」
そうだよね、梅雨時に「かかとソックスありますか?」なんて・・・
そこで在庫として残っていた他メーカーのものを仕方なく買ってきたのだが、
どういうわけかこのソックス就寝中に全部脱げてしまい
朝は何も履いていないのであった。
よく旅館で浴衣をきて就寝して朝起きたら帯1本のみが
腹に巻き付き浴衣は両サイドにはだけていた・・・という感じであろうか。
特別自分が寝相が悪いわけではない。
少し寝返りを打ったくらいで脱げてしまったりはだけてしまうのはその作りが悪いのだ。
これでは何の役にも立たないではないか。
こうなると今まで使っていたかかとソックスを手に入れたくてどうしようもなくなった。
数件お店を探し回ってやっといつものかかとソックスを手に入れることができた。
お店にたった1個埃をかぶってポツンと隅っこにあったこのソックスを見つけたときの
喜びったらなかった。
さっそくその夜から履いて寝たのであった。
数日後主人が自分のリュックサックから「これはなんだ?」と引っ張り出したものは・・・
あの失くした片方のかかとソックスであった。
どうしてリュックサックに入っていたのかいまだにわからない。
それにしたってやっと新しいのを買ってきたのになんでその直後に見つかるの?
探し物って夢中で探している時は絶対見つからない。
探すことに疲れ果てやがてあきらめという境地に入り、新しいものを
買ってくるという前向きな気持ちにやっとなって
買ってきたとたん見つかる・・・・
この時の気持ちってなんて表現したらよいのだろうか。
井上陽水の「夢の中へ」の歌詞はまさにそのとおりだ。
探し物は何ですか?
見つけにくいものですか?
カバンの中も机の中も
探したけれど見つからないのに
まだまだ探す気ですか?
それより僕と踊りませんか?
夢の中へ 夢の中へ
行ってみたいと思いませんか?
休むことも許されず
笑うことも止められて
はいつくばって はいつくばって
一体何を探しているのか
探すのをやめた時
見つかることはよくある話で
踊りましょう 夢の中へ
行ってみたいと思いませんか?
探し物は何ですか?
まだまだ探す気ですか?
夢の中へ 夢の中へ
行ってみたいと思いませんか?
・・・・・・・
まさに名曲、私のためにあるような曲。
どうでもいいものを探しているのなら
もっと楽しいことしようよ、と言われているみたいだ。
この曲を口ずさみながら
また今日も探し物をしている私である。
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